北東アジア情勢に関する専門家の解説が、「人民日報海外版」（本日付、第8面特別欄）に掲載された。清華大學國際問題研究所の劉江永教授、國務院発展研究センター?朝鮮半島センターの李敦球主任、中國現代國際関係研究院の程玉潔研究員、中國社會科學院アジア太平洋所政治研究室の李文主任が解説を行った。

――將來の北東アジアの協力と発展において、中國はどうすれば自國の役割をより良く発揮することができるか。

李文：世界経済の成長に対する、中國経済の成長のけん引作用は次第に大きくなっている。中國が大きな問題や波風を起こさないだけで、北東アジアの協力と発展への最大の貢獻となる。また、次第に多くの國々が、中國の発展を脅威ではなくチャンスと捉えるようになっている。北東アジア諸國は投資?貿易面で中國との連係を深め続けることによって自國の発展を加速し、地域経済に健全な発展をもたらし、さらにはアジア太平洋の経済が引き続き良好な発展態勢を保つよう導くことができる。中國は、調和ある國際社會の構築という目標を域內で達成するために、いかにしてより良く「責任ある大國」になり、共に努力するかを少しずつ學んでいくべきだ。

李敦球：中國は將來の地域協力において重要な役割を発揮することができる。中國は積極的かつ主導的に地域の安全保障體制を構築し、地域の安全保障対話を強化するべきだ。それと共に、地域経済協力を推進し、2國間?多國間自由貿易圏の構築を加速し、経済貿易の相互依存を強化し、さらに地域経済の統合に向けて進むべきだ。

劉江永：中國による平和発展戦略の堅持は、北東アジアの平和と繁栄を守るための重要な要素だ。中國は北東アジアにおいて、近隣國との友好関係、パートナーシップの実現に努めるべきだ。中國経済は長足の発展を遂げたものの、日本や韓國の経済水準?科學技術水準にはなお隔たりがあり、謙虛に隣國の長所を取り入れていくべきだ。數千年にわたり広く伝わった中華文明の精髄は、すでに北東アジア共通の精神的財産となっている。理解、尊重、友好、協力が、北東アジアにおける中國の処世理念となるべきだ。北東アジアの將來の協力において、中國は主導権を追求する必要はない。覇権を稱えず、広く友情を結び、相互利益を求め、開放的な地域主義によって持続可能な発展を図り、平和的な多角主義によって持続可能な安全を図るべきだ。

「人民網日本語版」2006年12月4日