中國で有名な多國籍企業(yè)33社の名前が並ぶリストがある――名譽あるランキングではない。環(huán)境保護違反のリストだ。「南方週末」が伝えた。
同リストは全國各地の環(huán)境保護局のウェブサイトからまとめたもので、2006年の「世界500強」企業(yè)からも5社がリストアップされているのが注目される。たとえば、上海松下電池公司（親會社である日本の松下電器は「世界500強」第47位）が「廃水処理設備の正常な稼働が保証されず、基準値を超える廃水を排出」、長春ペプシコーラ公司（親會社である米國のペプシは同175位）が「基準値を超える廃水を排出」、上海ネスレ飲用水公司（親會社であるネスレグループは同53位）が「環(huán)境保護設備が検査を通過しておらず、許可なしで主要製品を生産」――といった具合だ。
「こうした多國籍企業(yè)は、中國の基本的な環(huán)境保護法規(guī)に違反している」と、発見者である馬軍氏は言う。馬氏はNGO「公衆(zhòng)と環(huán)境研究センター」の主任で、米「タイムズ」誌の2006年度の「最も影響力のある100人」に選出されたこともある。
発見はまったくの偶然だった。同センターは今年6月に「中國水質(zhì)汚染データセンター」をインターネット上に立ち上げ、全國各級の環(huán)境保護局が04～06年に発表した違反企業(yè)リストのデータをまとめた。
「わたしは、いくつかの有名な多國籍企業(yè)も違反企業(yè)に名を連ねているのを発見しました」――。馬氏は、これらの企業(yè)をまとめ、外資33社を含む汚染リストを作成した。
上記の「500強」以外に、中國人によく知られたブランドの名も挙がる。たとえば日系の上海花王公司は「基準値を超える廃水を勝手に排出」したことを理由に、上海の環(huán)境保護當局が昨年まとめた違法企業(yè)リストに入っている。「世界10大衛(wèi)生陶磁器企業(yè)のトップ」とされるアメリカン?スタンダード社の中國合弁企業(yè)、米ヤム?ブランズ傘下の上海ピザハットなどの名も並ぶ。
ほかのいくつかの外資系企業(yè)は、現(xiàn)地で大きな汚染源となっている。福建省では、ドイツのノエル?クレーン?システムズの出資企業(yè)が「汚染処理設備を設置せずに勝手に生産し、深刻な汚染をもたらした」ために、操業(yè)監(jiān)視対象となっている。湖南省では、日本のヤマハ発動機の傘下企業(yè)が「電気メッキ生産ラインに環(huán)境上の重大な危険がある」として、株洲の「大汚染企業(yè)20社」の1つとして操業(yè)監(jiān)視対象となっている。
「これは多國籍企業(yè)の違反記録の一部に過ぎない」と馬氏は言う。上記のリストは水質(zhì)汚染に関與した企業(yè)のみが対象で、大気汚染や廃棄物殘留汚染に関與した企業(yè)は含まれていない。また、同リストは各地の環(huán)境保護局が公表したデータに基づいているが、一部の省はこうしたリストを公表していないのだ。
「人民網(wǎng)日本語版」2006年10月30日
