■歴史を鑑（かがみ）に、恒久的な平和と繁栄を創(chuàng)造

60年の歳月が流れ、當(dāng)時(shí)の在留日本人や日本人捕虜はみな70歳を超えた老人になった。しかし日本軍國(guó)主義の発動(dòng)した中國(guó)侵略戦爭(zhēng)が両國(guó)民に與えた被害について、在留日本人らの記憶はなお鮮明で、當(dāng)時(shí)中國(guó)人から受けた無(wú)私の支援を忘れられないという。大送還事業(yè)で帰國(guó)した日本人にとって、葫蘆島は彼らの再生の土地だった。彼らは映畫(huà)を撮り、回想録をしたため、命の恩人を中國(guó)に訪ね、中國(guó)の貧困家庭の學(xué)生に奨學(xué)金を贈(zèng)るなど、中國(guó)人から受けた恩に報(bào)いようと微力を盡くした。

1997年、日本人団體ツアー「葫蘆島再訪の旅」のメンバーが再び葫蘆島の地を踏んだ。その中に、大送還事業(yè)の記録映畫(huà)を撮るため、ロケ隊(duì)を引き連れて參加した腳本家の國(guó)弘威雄氏がいた。

葫蘆島から日本に送還された穂刈子男さんは、會(huì)社を経営するかたわら、松本市日中友好協(xié)會(huì)の會(huì)長(zhǎng)を務(wù)めた。穂刈さんは、日本軍國(guó)主義が発動(dòng)した中國(guó)侵略戦爭(zhēng)が両國(guó)民に災(zāi)難をもたらしたことに痛恨の思いを抱き、中國(guó)東北地方を度々訪問(wèn)し、かつて暮らした吉林省梨樹(shù)県に小學(xué)校を寄贈(zèng)した。

佐々木宗春さんは北海道の有名な茶道家だ。1946年8月、送還者の一団とともに葫蘆島に到著した時(shí)、病気にかかった。生命の危機(jī)にさらされる中、葫蘆島に住む3人の中國(guó)人に助けられた。1996年、佐々木さんは自身の経験をもとにノンフィクション「消えない炎」を執(zhí)筆。01年と02年には、80歳を過(guò)ぎた高齢を押し、二度にわたり葫蘆島を訪れて恩人捜しをしたが、ついに見(jiàn)つけることはできなかった。佐々木さんは多いとはいえない年金から8萬(wàn)円を出してイチョウの木を4本買(mǎi)い、葫蘆島に植えるとともに、中國(guó)の恩人への感謝の気持ちを示す記念碑を建てた。

岐阜市の「微風(fēng)會(huì)」副會(huì)長(zhǎng)を務(wù)める大野君子さんも、葫蘆島から送還されて帰國(guó)した1人だ。大野さん夫妻は今も昔も、「中國(guó)人は最も善良で寛大。中國(guó)人の親切や助けがなかったら、母子4人は異國(guó)の地でとうの昔に餓死していた」と考えている。中國(guó)人への感謝の気持ちを表すため、大野さんは節(jié)約してためた金を微風(fēng)會(huì)にカンパし、中國(guó)の貧困家庭の學(xué)生を支援した。

こうしたエピソードは本當(dāng)にたくさんある。葫蘆島から日本に送還された在留日本人や日本人捕虜の1人1人に、心に深く刻まれた物語(yǔ)がある。それら物語(yǔ)に共通するのは、「戦爭(zhēng)の慘劇を決して繰り返してはならない」「中日両國(guó)民はこれから何世代にもわたり友好関係を保ち続けなくてはならない」という思いだ。

日本軍國(guó)主義が発動(dòng)した侵略戦爭(zhēng)は、かつて中日両國(guó)民を反目させ敵同士にさせたが、中國(guó)人が血で血を洗う抗戦を経て完勝を得ることで、両國(guó)民は再び友好関係を取り戻した。そして、現(xiàn)在の中日平和友好関係が得がたいものであり、両國(guó)民がこれを一層大切にし、侵略戦爭(zhēng)の歴史を転覆しようとたくらむ勢(shì)力や風(fēng)潮を抑え、中日ひいては世界の恒久的な平和と繁栄という、素晴らしい未來(lái)を共同で築かなければならない。葫蘆島という歴史を映す鏡が、私たちにそう教えてくれる。

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2006年6月23日