南西方向に走っていた往時(shí)のシルクロードに沿って、高く聳え立つ高黎貢山を越えると、目の前に広がる桃源郷をほうふつとされる雲(yún)南省騰沖県の和順鎮(zhèn)がある。

かつての火山臺(tái)地であったこの一帯には、緑な山々を背後に控え、澄ましきったせせらぎを前にした民家千軒余りが建ち並んでいる。これらの民家から、往時(shí)の長(zhǎng)い歳月が殘した跡をたどり、濃厚な文化の息吹を肌で感じ取ることができる。

明の洪武の頃、中國(guó)中央部の中原地帯からの駐屯兵たちが和順に落ち著くことになり、中原地帯の文化をこの地にもたらし、この小さな鎮(zhèn)に大きな変化をもたらした。中國(guó)の歴史上最初の外國(guó)に進(jìn)出した商號(hào)（大きな商店）がこの地で生まれ、雲(yún)南省で最初の対外貿(mào)易のブームを引き起こした。何世代にもわたって蓄積された富と文化は、この辺地の小さな鎮(zhèn)の輝かしい歴史を築いてきた。

中原文化と南アジアの文化、東南アジアの文化、西洋文化がここでぶつかりあったり、融合しあったりして、和順では多様な文化の姿を目にすることができた。千軒以上の古めかしい民家の中で、清の時(shí)期から殘されてきた民家は100軒もあり、中國(guó)の古代建築物の生きた化石ともいわれている。黒味がかった屋根と白い壁が美しいコントラストを成す徽（安徽）派建築物の風(fēng)雅と、江南（長(zhǎng)江以南の地域）の「小橋?流水?人家」（元曲「天浄沙?秋思」の中の一句。小さな橋が架かっているせせらぎの岸辺には、數(shù)軒の民家が建ち並ぶ。長(zhǎng)江以南地域の村の風(fēng)情を現(xiàn)わす句として広く知られている）の風(fēng)情を味わうことができるだけでなく、西洋の建築物、南アジアの建築物の要素を目にすることもできる。寸氏宗祠（祖先を祭る祠堂）の南アジア風(fēng)の正門(mén)、艾思奇（現(xiàn)代中國(guó)の哲學(xué)者）舊居の西洋式の窓、「彎樓子」様式の民家に施されたイギリス風(fēng)の鉄製の裝飾などの外部から入ってきたものと見(jiàn)られる建築様式は、雲(yún)南省の伝統(tǒng)民家の特色と実によく溶け合っている。和順では、八軒の宗祠が完璧に保存されており、家系図を書(shū)き殘すことと一族の人たちの恒例の行事が今日でも行われている。仏教、道教、儒學(xué)がここで共存している。豊かな文化の伝承は、哲學(xué)者の艾思奇、翡翠の王様と呼ばれる張寶庭、華僑のリーダーの寸如東らの傑出した人物を育んだのである。

寫(xiě)真は伝統(tǒng)的な民家。

 寫(xiě)真は艾思奇氏の舊居。

寫(xiě)真は和順のユニークな建築物「洗濯亭」。村びとたちは、この「洗濯亭」で衣類(lèi)を洗濯しているのである。

寫(xiě)真は緑な山々を背後に控え、せせらぎを前に控える和順の民家のたたずまい。

寫(xiě)真は國(guó)內(nèi)で蔵書(shū)が最多の村クラスの図書(shū)館?和順図書(shū)館。

寫(xiě)真は劉氏の宗祠。

「チャイナネット」2006年1月