四川省成都市の東門外、錦江河畔に広がる竹林にある。この一帯は唐代の女性詩人、薛濤を記念する古跡のある観光地。面積は約11.8ヘクタール。望江樓は四川省の文化財に指定されている。薛濤は生涯を通じて竹を愛し、竹を広く植えることで竹を敬う気持ちを表したという。園內には有名な竹が集められた。その數(shù)は150余種。「竹の公園」「成都の竹園」とも呼ばれ、主要な建築物である崇麗閣、濯錦樓が錦江の畔に肩を並べて建っている。

崇麗閣は清代光緒十五年の建立。４層で、高さ27.9メートルの木造建築。柱は朱色、瓦は青色で、頂は金メッキが施されており、実に壯麗で雄大。成都のシンボルだ。その名の意味は、晉代の文學者である左思が著した『蜀都賦』に由來する。古代、成都の人は水路で遠方へと赴き、親戚と友人の多くがここで見送った。こうしたことから、民間では崇麗閣を望江樓と呼ばれるようになり、今も人びとはそう呼んでいる。

「チャイナネット」2005年8月